経済成長の初出

書誌事項

タイトル別名
  • ケイザイ セイチョウ ノ ショシュツ
  • The First Appearance of "Economic Growth"

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説明

まことに偶然のきっかけから見付けた。経済学者で「経済成長」という語を初めて使ったのは、ヨーゼフ・シュムペーターである。その『経済発展の理論』の初版に、「経済成長」Wachstum der Wirtschaftという文字が出てくる。それが「経済成長」なる語の初出のようである。もっとも、これがすぐ、今日の「経済成長」の流行に繋がったわけではないし、意味上も今日の用法と全く同義とは解しきれないないところがある。しかし、多くの論者が「経済成長」の創案者だろうと漠然と予期しているアルフレッド・マーシャルは、「企業成長」とは述べたものの、「経済成長」という語は終に使わなかった。しかるべき経済学者で「経済成長」と述べたのは、どうやらシュムペーターが最初らしいのである。

収録刊行物

  • 経済論集

    経済論集 81 79-87, 2003-04-30

    東京 : 大東文化大学経済学会

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