カナダにおける国家と宗教の関係 : 歴史的に見た考察

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  • カナダ ニオケル コッカ ト シュウキョウ ノ カンケイ : レキシテキ ニ ミタ コウサツ
  • On Relations between the Government and Religion in Canada : A Historical Perspective

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カナダは北米における英領植民地として発展してきたが、国家と宗教の関係については、英国とは異なる展開を遂げてきた。英領植民地にはある程度の自治が認められたが、カナダにおける国教会の聖職者も任命制の議会において議席を有し、一定の発言力を保持していた。ところがカナダにおいては、国教会以外のプロテスタント系の宗派も存在し、宗教的には多元的な構造になっていた。カナダの民主化に伴い、国教会が保持していた特権(聖職者保留地など)は順次、廃止され(廃止は1854年)、プロテスタント系の宗派は平等に扱われる、という結果につながった。ただし、連邦結成時には教育を政府ではなく、教会(プロテスタントとカトリック)が担っていたこともあり、オンタリオとケベックの2つの州では宗派教育を公的に認知し財政的にも支援する、というユニークな形態をとることになった。

Journal

  • 大東法学

    大東法学 22 (1-2), 3-32, 2013-03-31

    大東文化大学法政学会

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