Bibliographic Information
- Other Title
-
- トウイツ カカク ニオケル コウヘイカン ニツイテ
- On the Fairness of Pricing Strategy
Search this article
Description
都市部やその近郊の飲食店では「並盛」と「大盛」が同価格で提供されることが多い。通常のミクロ経済学の理論に従えば、限界費用に応じ価格も変化させることが最適であるにも関わらず、このような価格設定がなされるのはなぜか?本稿では近年、研究の進んでいる「価格差別における公平感」に注目し、並盛と大盛が同価格で提供されるための条件について考察する。その結果、並盛と大盛が統一価格で提供される際に、大盛(並盛)を注文する客は「お得感」(「不公平感」)を感じ、そのことが需要を拡大(縮小)させるとき、需要の拡大効果がほんの僅かに縮小効果を上回れば、統一の価格を付けることが企業利潤を高めることが明らかとなった。特に店舗の密集する東京においては、このような(価格の高低ではなく)価格戦略そのものが需要規模に与える効果は大きいと考えられ、飲食店において広く統一価格が採用されている説明が与えられる。
Journal
-
- 経済論集
-
経済論集 102 107-115, 2014-10-31
大東文化大学経済学会
- Tweet
Details 詳細情報について
-
- CRID
- 1050845762781233408
-
- NII Article ID
- 120006412941
-
- NII Book ID
- AN00071516
-
- ISSN
- 02874237
-
- NDL BIB ID
- 025954360
-
- Text Lang
- ja
-
- Article Type
- departmental bulletin paper
-
- Data Source
-
- IRDB
- NDL Search
- CiNii Articles