併存する他動詞 : 「つなぐ」と「つなげる」の意味
書誌事項
- タイトル別名
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- Coexistent transitive verbs : Tsunagu and Tsunageru
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説明
現代日本語の他動詞の中には,「つなぐ」と「つなげる」のように,意味と語形に共通部分を有する他動詞の組み合わせが存在する。本稿においては,この「併存する他動詞」である「つなぐ」と「つなげる」の意味的な類似点と相違点を明らかにする事を試みた。まず,それぞれの語の複数の意味から多義的別義を導き出し,多義の構造を解明し,その語にそなわっている基本的意味を規定した。二つの語の基本的意味は,「つなぐ」が「本来は切れたり離れたりしていないものが2つに離れている場合,それらをひと続きにすること」であり,「つなげる」は「本来は別の2つのものをひと続きにすること」である。意味の違いはその対象が「ひと続きになることが,本来的に自然なことであるかどうか」という点にある。また,この二つの語の多義構造を検証するために,「自己制御性」概念を導入し「つなぐ」と「つなげる」に共通している意味を明らかにした。
収録刊行物
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- 岐阜大学留学生センター紀要
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岐阜大学留学生センター紀要 2002 111-122, 2003-03
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1050845762790721408
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- NII論文ID
- 120006338437
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- NII書誌ID
- AA11584135
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- HANDLE
- 20.500.12099/3394
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- departmental bulletin paper
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- データソース種別
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- IRDB
- CiNii Articles