保育園児に対するベビーサインの教授時期に関する考察

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タイトル別名
  • The Effective Period of Teaching Baby Signs in Group Day-Care Scenarios
  • ホイクエンジ ニ タイスル ベビーサイン ノ キョウジュ ジキ ニ カンスル コウサツ

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抄録

Acredolo,L.P. & Goodwyn,S.W.(1996)が提唱する“ベビーサイン”(象徴的身振り)を保育に取り入れている保育所で有意味語を獲得する以前の子どもたちがベビーサインを学んでいく過程の様相と集団保育の形態の特徴である(1)年齢(2)ベビーサインの教示を受けた期間(3)同じクラスで学ぶという経験を共有すること、のベビーサインの習得に及ぼす効果について検討した。  調査開始時に生後6ヶ月から2歳4ヶ月であった0歳児クラスと1歳児クラスの保育園児26名の6ヶ月にわたる調査結果から、生後9ヶ月頃からベビーサインを自発的に使用するようになり、そのピークは16ヶ月頃であること、ベビーサインの種類としては、「挨拶」「要求・指示」「形容・修飾」が先に獲得され、「食物」「動物」「乗り物」等の名詞は後から獲得されること、集団保育によりベビーサインを獲得していく過程には年齢の効果があり、教示経験期間、クラスの効果は大きくなかったことが明らかになった。教授時期に関しては、ベビーサインを用いた保育は1歳クラスの子どもよりも0歳クラスの子どもに対して強く影響することがわかった。

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