初年次教育の有効性に関する実証的研究

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タイトル別名
  • A Positive Study on the efficiency of the First Year Education
  • ハツ ネンジ キョウイク ノ ユウコウセイ ニ カンスル ジッショウテキ ケンキュウ

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抄録

初年次教育の大切さが認識され、大学教育の大きな課題の一つになっている。しかし、初年次教育の有効性は十分に検証されてはおらず、このまま初年次教育を推進するのは危険であるといってよい。  初年次教育の展開にあっては、学生の学習面に注目するのが一般的である。しかし、ここでは、ポイントは社会面にあるという仮説のもと、学生の対人関係に注目する。そして、京都産業大学で実施されている初年次教育を対象にして分析をすすめ、次のような手順で仮説を検証した。(3)以外は、5%の有意確率をクリアしている。  (1)本学の初年次教育は対人関係のうまさをあらわすPC値を高める効果を持っている。  (2)PC値を高める効果は当該初年次教育独自のものである。  (3)学業成績の優秀な学生のPC値はそうでない学生のPC値よりも高い。  (4)難関な授業を継続して履修する学生のPC値は高い。難関な授業を継続して履修する率は学業継続率の代理指標であると考えることができる。したがって、PC値は初年次教育の有効性判断指標になりうるものと考えられる。

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