「若者の安定志向」の心理学的検討
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- 益田, 勉
- 文教大学
書誌事項
- タイトル別名
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- A study of the "desire for stability in youth"
- ワカモノ ノ アンテイ シコウ ノ シンリガクテキ ケントウ
説明
近年、日本の若者が仕事で安定志向を強めていることが指摘されてきた。本研究は日本の若者の安定志向を心理学的に検討することを目的として行われたものである。18歳から59歳までの男女1000人を対象とするWeb調査が行われ、その中には、E・シャインのキャリア・アンカーの概念に基づくキャリア志向性に関する質問票が含まれていた。結果として、暦年齢からみた「若者の安定志向」は、確認されなかったが、「短職歴者の安定志向」を確認することができた。つまり、「若者の安定志向」は、「短職歴者の安定志向」の1つの側面を表していると考えられる。新卒採用、中途採用を問わず就職環境が求職者にとって厳しい状況が続く中、就職した会社で安定したキャリアを積みたいという志向が就職活動の厳しさを反映する形で表出されていると考えることができる。しかし受け入れる企業側にそうした志向に応えうる環境が整っているわけではなく、そのために入社後に「リアリティ・ショック」などの現実による調整が起こり、安定志向に修正が加えられることが想定される。
収録刊行物
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- 人間科学研究
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人間科学研究 35 15-26, 2014-03-01
文教大学
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1050845762956226816
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- NII論文ID
- 120006419326
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- ISSN
- 03882152
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- departmental bulletin paper
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- データソース種別
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- IRDB
- CiNii Articles