ワーク・ライフ・バランスから見た日本とスウェーデンの比較調査研究

書誌事項

タイトル別名
  • A Comparative Study of the Work-life Balance in Japan and Sweden
  • ワーク ライフ バランス カラ ミタ ニホン ト スェーデン ノ ヒカク チョウサ ケンキュウ

説明

本研究ではワーク・ライフ・バランスに対する意見と現状について、日本とスウェーデンの比較検討をするとともに、性別や身分・職業、年齢などによる影響やQOL、自尊感情および対人信頼感との関係性を検討した。日本ではWLBに対する意見は「同等」が最も多く、次に「ライフ」志向であるが、現状は「ワーク」志向になっており、意見と現実に大きな乖離があることが分かった。一方、スウェーデンでは、明らかに「ライフ優先」になっており、意見と現状は一致していた。両国共、高年グループの方が他より「ワーク」志向、また、若年グループの方が他より「ライフ」志向になっており、年齢に伴ってワーク寄りになっていくことから世代の影響が強いことが示唆された。日本は性差が大きく影響しており、男性は「ワーク」から「ライフ」へ、女性は「ライフ」から「同等」へと意識変換が起きていることが考えられる。男女平等社会のスウェーデンでは性差は影響していないことが分かった。両国共に、WLB意見では教員と福祉職間に有意差はなかったものの、教員の方が福祉職よりもライフ寄りであったが、現状では有意差がみられ福祉職の方がライフ寄りという逆の結果であった。教員はWLBの現状をライフ寄りに変えたいという意識を持っていることが示唆された。両国共にWLBの意見と現状間に有意な相関はあるが、QOL、自尊感情、対人信頼感との有効な相関はなかった。日本では「同等」のQOLが高く「ワーク優先」が低い。また、「ライフ優先」の自尊感情と対人信頼感が低い傾向であるが、学生=ライフ優先=心理尺度が低いという背景を考慮する必要があることが示唆された。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1050845762959211392
  • NII論文ID
    120006453194
  • ISSN
    03882152
  • Web Site
    https://bunkyo.repo.nii.ac.jp/records/6792
  • 本文言語コード
    ja
  • 資料種別
    departmental bulletin paper
  • データソース種別
    • IRDB
    • CiNii Articles

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