愛着スタイルと自尊感情との関連性 : 身体感覚への態度、マインドフルネス、反すう、レジリエンスの媒介効果

書誌事項

タイトル別名
  • Relationship between Attachment Style and Self-esteem: The Meditating Role of the Attitude towards Bodily Sensations, Mindfulness, Rumination, and Resilience

この論文をさがす

説明

本研究では、愛着スタイルが自尊感情に及ぼす影響について、身体感覚への態度、マインドフルネスの態度、反すう、それにレジリエンスとの関連において検討した。それに加えて、安定的な愛着スタイルと不安定な愛着スタイル間の自尊感情、身体感覚への態度、マインドフルネスの態度、反すう、レジリエンスの違いについても検討した。調査協力者は、456名の大学生である。質問紙尺度は、自尊感情尺度、内的作業モデル尺度、身体感覚への態度尺度、MAAS(mindful attention and awareness scale)、反すう尺度、レジリエンス尺度である。相関分析と重回帰分析の結果から、安定型の愛着スタイルは自尊感情の向上に直接関係するだけでなく、レジリエンスの「内省性」を介して間接的に自尊感情の向上に関与していることが明らかになった。身体の体験を尊重する態度は、自尊感情の向上に直接関与するだけでなく、マインドフルネスの態度とネガティブな反すうの制御感を高め、さらにそれらがレジリエンスを促進することによっても自尊感情の向上に寄与していた。また、調査協力者を「不安定混合型」、「回避型」、「両価型」、「安定型」の4つのクラスターに分類し、それらの間で下位尺度得点を比較した。その結果、「安定型」のクラスターでは、「自尊感情尺度」、「身体の尊重感」、「MAAS」、「反すうの制御感」、「内面共有性」、「内省性」、「遂行性」のすべての得点が「不安定混合型」や「両価型」、「回避型」よりも高かった。対照的に、「不安定混合型」や「両価型」では、「不調への囚われ感」と「反すう傾向」の得点が高かった。これらの結果は、愛着スタイルと自尊感情、身体感覚への態度、マインドフルネスの態度、反すう、レジリエンスとの関係に基づいて考察された。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1050845762959212928
  • NII論文ID
    120006453198
  • ISSN
    03882152
  • Web Site
    https://bunkyo.repo.nii.ac.jp/records/6796
  • 本文言語コード
    ja
  • 資料種別
    departmental bulletin paper
  • データソース種別
    • IRDB
    • CiNii Articles

問題の指摘

ページトップへ