DBA/1J マウスにおけるI 型コラーゲン構成アミノ酸によるコラーゲン誘導性関節炎の誘発促進

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タイトル別名
  • Administration of constituent amino acids of type I collagen stimulates collagen-induced arthritis in DBA/1J mice.
  • DBA/1Jマウス ニ オケル Ⅰ カタ コラーゲン コウセイ アミノサン ニ ヨル コラーゲン ユウドウセイ カンセツエン ノ ユウハツ ソクシン

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抄録

関節リウマチを含む関節炎の症状改善を目的にコラーゲンペプチドが用いられているが、その有効性については未だ明確にされていない。消化されたコラーゲンペプチドの一部はペプチド態のまま血中に移行することから、本研究では、コラーゲン誘導性関節炎モデルであるDBA/1J マウスにニワトリI 型コラーゲン由来のコラーゲンペプチドあるいはそれと同組成のアミノ酸を摂取させて比較検討することにより、ペプチド態としてのコラーゲンペプチドの有効性を検討した。1日あたり100 mg のI 型コラーゲンペプチドあるいはそれと同じ組成のアミノ酸を経口投与することにより、関節での炎症がより強く生じた。関節炎スコア評価ではコラーゲンペプチドの関節炎軽減作用はみられず、関節軟骨におけるマトリックスメタロプロテアーゼ3(MMP3)遺伝子発現量の比較でもコラーゲンペプチド投与による有意な変化はみられなかった。一方、アミノ酸投与群では比較的早期から関節炎を発症した上に、マトリックス分解酵素であるMMP13 の発現量が有意に増加しており、コラーゲンペプチドと同組成のアミノ酸の投与により重症化する可能性が示唆された。I 型コラーゲンペプチド配合の健康食品は多く販売されているが、場合によってはその摂取が逆効果となる可能性があり、注意が必要であるものと考えられる。

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