朴花城の植民地期の作品と舞台について

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タイトル別名
  • ホク カジョウ ノ ショクミンチキ ノ サクヒン ト ブタイ ニ ツイテ

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抄録

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朴花城の植民地期の小説はその舞台によって大きく三通りに分けられる。一つ目は朴花城の故郷、木浦を舞台とした作品であり、二つ目は木浦以外の全羅南道の農村を舞台とした作品であり、三つ目は特定の地域に限定されない空間を舞台に用いた作品である。木浦を舞台とした作品では一九三〇年代初頭の木浦の発展が批判的に描かれ、農村を舞台とした作品では貧しい農村の生活が現地取材に基づいてリアリスティックに描かれた。一方、一九三五年の「」は私小説である。これ以後、朴花城は自らの日常に近い空間を舞台として用いるようになった。そして日本の支配に対する抵抗意識を小説化した。この時期に至って朴花城は知識人としての自らの役割をはっきりと自覚したと考えられる。

収録刊行物

  • 朝鮮学報

    朝鮮学報 201 89-126, 2006-10

    朝鮮学会

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