コンビナート地域における地震危険度評価の一手法

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  • コンビナート チイキ ニ オケル ジシン キケンド ヒョウカ ノ イチシュホウ

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近い将来に来襲が予想される巨大地震に対する被害想定や各地区要素(通常, 500m四方あるいは1,OOOm四方のメッシュ)毎の地震危険度の評価が,国あるいは各自治体単位で進められている。評価の手法も除々に確立されてきており,建物被害率,地盤液状化,消火能力など各項目に基づいて推定された危険度をメッシュ毎に総合評価する手法も,本研究センターのメインテーマとしても研究されていることは周知の通りである。筆者らは,最近,神奈川県の地震被害想定調査プロジェクトの一環として,石油コンビナート地域における地震危険度評価の仕事に携わった。首都圏における石油コンビナートの占める面積は決して大きくはないが,危険物や高圧ガスなどの他地域への被害拡散要素を潜在的に有しており,その危険度の評価法は一般居住地域とは異った視点でなされなくてはならない。本稿は,コンビナート地域の地震危険度の新しい評価法を概説している。この方法では,危険度の評価を危険物及び高圧ガス貯蔵タンクの流出ポテンシャル,各地域の防災能力,および,環境の三要素の相対評価を総合的に行い,施設自体のもつ構造的危険度のみでなく防災体制などソフト面での評価も含んでいる。

Journal

  • 総合都市研究

    総合都市研究 (29), 109-119, 1986

    東京都立大学都市研究センター

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