教員研修留学生と国内学生の協働を取り入れた言語学習の実践 ― 教員研修留学生プログラムにおける中学校交流の準備を例として ―

書誌事項

タイトル別名
  • キョウイン ケンシュウ リュウガクセイ ト コクナイ ガクセイ ノ キョウドウ オ トリイレタ ゲンゴ ガクシュウ ノ ジッセン : キョウイン ケンシュウ リュウガクセイ プログラム ニ オケル チュウガッコウ コウリュウ ノ ジュンビ オ レイ ト シテ
  • An Analysis of A Practice in Japanese Language Learning for School Visit Program by Teacher Trainees and Home Students

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抄録

大学院(修士課程)をもつ教員養成系大学では、諸外国の現職教員を招聘し日本の学校教育に関する研究を行うことを目的とした文部科学省奨学金プログラム「教員研修留学生(以下、教研生)」を受け入れている。一方で教員養成大学においては、留学生の交流事業への積極的な参加がグローバル化に対応しうる人材育成の方略の一つとして示されており、教研生プログラムにおいても教員養成におけるグローバル人材育成に資する内容が求められるようになった。また学校教育現場でも国際理解教育を目的とした留学生との交流への要望はますます高くなっている。つまり専門日本語教育を取り巻く教員養成や学校教育との関係性の中で教研生の学習を捉えることが重要となっている。そこで本稿では、教研生と国内学生が参加する学校での交流事業を専門日本語教育の中に位置づけ、特に準備過程に焦点を当て、そこでの学びを社会文化的視点から捉えなおした。その結果、教研生が自身の教員としての知識や経験、他者(日本語教員・国内学生等)の母語話者、専門家としての知識や経験を媒介手段として言語学習をすすめている点、教研生の学びが自発的に教室外にも拡大している点、自身や他者の複言語能力を肯定的に媒介手段として使用したことによって「教室」という学習環境への参加の枠組みに関する概念に変化が生まれている点が明らかとなった。

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