章炳麟「虜憲廃疾」と「欽定憲法大綱」

書誌事項

タイトル別名
  • Zhang Bing-lin(章炳麟)’s criticism in “Luxian Feiji (虜憲廃疾)” on “Qinding Xianfa Dagang(欽定憲法大綱)”
  • 章炳鱗「虜憲廃疾」と「欽定憲法大綱」
  • ショウヘイリン 「 リョケンハイシツ 」 ト 「 キンテイ ケンポウ タイコウ 」

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説明

章炳麟(1869~1936)は,「虜憲廃疾」(1908)を書いて清朝の「欽定憲法大綱」を批判した。 20世紀初頭,清朝は「新政」の一環として近代法制の改革に着手したが,彼の論文は,こうした流れの中におけるきわめて早い立憲制への駁論である。彼は,「欽定憲法大綱」が掲げた 議会には決議権がないと批判し,また立憲制が封建制から離陸して久しい中国には適さず,専制下で自由に生きてきた斉民を抑圧すると言った。制度論的に批判する以外に,歴史的文化的視点からも反駁したのである。彼の批判の根底には,自由についての見方と地方自治の現実に対する反発が潜んでいる。  彼の論文の特徴は,立憲制に対して歴史的文化的視点から反駁する点にある。この視点は,彼の中国法についての批判的省察と連なっている。

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