選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)フルボキサミンの抗うつ様作用と脳内BDNF(脳由来神経栄養因子)量に及ぼす影響

書誌事項

タイトル別名
  • センタクテキ セロトニン サイトリコミ ソガイザイ(SSRI)フルボキサミン ノ アラガウツ ヨウ サヨウ ト ノウナイ BDNF(ノウ ユライ シンケイ エイヨウ インシ)リョウ ニ オヨボス エイキョウ
公開日
2013-12
資源種別
departmental bulletin paper
公開者
昭和大学薬学雑誌編集委員会

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説明

本研究では、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI:selective serotonin reuptake inhibitor)フルボキサミン(FLV:fluvoxamine)の抗うつ様効果と脳および血漿中脳由来神経栄養因子(BDNF:brain-derived neurotrophic factor)量の関係について検討した。雄性Sprague-Dawleyラット5~6週齢を用い、高さ45cm、直径22cm、水深16cmの円筒水槽で5分間の強制水泳を負荷した時のラットの無動時間を測定し、これを抑うつ様症状として評価した。強制水泳試験後、ペントバルビタール麻酔下にて採血および断頭を行い、海馬、前頭皮質を摘出し、BDNFタンパク量をELISA(enzyme-linked immunosorbent assay)法にて測定した。FLVは、3週間の慢性投与および2日間の急性投与とし、それぞれ30mg/kg、60mg/kgを経口投与した。急性投与試験の結果、強制水泳試験ではFLV投与群と溶媒投与群の間に無動時間は有意な差はなく、抗うつ様効果は認められなかった。また、BDNF量はFLV60mg/kg投与群で前頭皮質および海馬において溶媒群と比較して有意な減少を認めたが、血漿中のBDNF量はFLV60mg/kg投与群で減少傾向を認めるにすぎなかった。一方、慢性投与試験の結果、強制水泳試験では溶媒群と比較してFLV60mg/kg投与群で無動時間が有意に減少し、抗うつ様効果を認めた。また、BDNF量はFLV60mg/kg投与群の前頭皮質において有意な上昇を認めたが、海馬および血漿中では有意差は認めなかった。これらの結果より、抗うつ様作用の出現と前頭皮質内BDNF量の増加は並行し、FLVの作用機序の一つとして脳内BDNF量の増加が関与することが示唆された。(著者抄録)

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