教育の概念と教育的判断力 ―ハイトガーのカント解釈に依拠して―

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タイトル別名
  • キョウイク ノ ガイネン ト キョウイクテキ ハンダンリョク : ハイトガー ノ カント カイシャク ニ イキョ シテ
  • Concept of Education and Pedagogical Judgment — On the Basis of M. Heitger’s Kantinterpretation —

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抄録

type:text

本稿の目的は、「教育的判断力」の理論化に向けた予備的考察を行うことにある。カントの判断力理論をふまえつつ「教育的判断力」論を展開しているものとして、マリアン・ハイトガーの「判断力への問いに関する若干の考察」を取り上げ、分析を行う。ハイトガーは、「教育的判断力について問うことは、教育学における問題のすべてについて考慮することである」と述べている。彼にとって「教育的判断力」とは、「教師に対する要求であり続け」、「教育学的に重要なものとして教育的なものを認識する能力や態勢において現れるもの」を意味している。考察は次の順序で進められる。第Ⅰ章:「教育的判断力」論が主として依拠しているカントの教育論、理論=実践論、判断力論について、テーマに関するかぎりで整理する。第Ⅱ章:ハイトガーによる「教育的判断力」論の構想と立論を分析する。そこでとくに着目するのは、教育についての普遍的な概念と超越論哲学的意味における拘束性の概念、そしてそれらと教育的判断力との関係である。おわりに:最後にハイトガーの「教育的判断力」論の要点を整理するとともにいくつかの問題点を提示し、今後の課題を提示する。

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