大都市近郊の横浜市青葉区寺家地区におけるルーラリティの商品化

書誌事項

タイトル別名
  • ダイトシ キンコウ ノ ヨコハマシ アオバクジカ チク ニ オケル ルーラリティ ノ ショウヒンカ
  • The Commodification of Rurality in the Jike Area, Yokohama City, the Tokyo Metropolitan Fringe

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抄録

本研究は横浜市青葉区寺家地区を事例にして、大都市近郊におけるルーラリティの商品化のシステムとその持続性を明らかにすることを目的とした。寺家地区におけるルーラリティの商品化は、農村空間の生態的基盤と経済的基盤、および社会的基盤を相互関連させながら維持することがはじまりとなった。一般的には都市近郊農村において、それぞれの基盤は都市的要素やアーバニティ(都市らしさ)の拡大にともなって脆弱となる傾向を強くしており、1つの基盤の衰退は他の基盤に影響を及ぼし、ついにはルーラリティの衰退を決定づけてしまう。寺家地区の場合、農村の生態的基盤が里山の林地や谷地田を保全することにより維持されるようになり、1つの基盤の維持・発展は他の基盤にも維持・発展する方向で影響を及ぼし、ついにはルーラリティの維持・発展にもつながっている。このようなルーラリティの維持・発展と商品化はアーバニティとの関連で推進される。そのため、寺家地区におけるルーラリティとアーバニティの共生は農村空間の商品化を支えているといえる。

収録刊行物

  • 観光科学研究

    観光科学研究 (5), 23-33, 2012-03-30

    首都大学東京 大学院都市環境科学研究科 観光科学域

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