華佗(かだ)の〈治療世界〉 : 曹操(そうそう)とのコントラスト

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タイトル別名
  • Hua Tuo, His System of Healing : A Contrast with Cao Cao
  • カタ(カ ダ)ノ 〈 チリョウ セカイ 〉 : ソウソウ(ソウソウ)ト ノ コントラスト

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説明

後漢末から三国時代初期にかけての中国には名医・華佗がいた。彼が構築しようとした〈治療世界〉を考察するに際して、曹操の〈政治世界〉との対照を試みる。「流動する混沌に働きかけてととのえる」という原義を持つ「治」なる漢字が、華佗の〈治療世界〉では人体内部の〈気〉の流れに働きかけて「ととのえる」=「なおす」ものであり、曹操の〈政治世界〉では社会に働きかけて「ととのえる」=「おさめる」ものであった。さらには、この〈治療世界〉と〈政治世界〉が〈病やまい〉を介して接触したことが双方に決定的な影響を与え、前者は永遠の生命を有すことに、後者は新たな〈病〉を孕むことになっていった。

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