統合報告書による外部不経済の内部化 : 自然資本等のマネジメント

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  • Internalization of Negative Externality through Integrated Reporting : Management of Natural
  • トウゴウ ホウコクショ ニ ヨル ガイブ フケイザイ ノ ナイブカ : シゼン シホン トウ ノ マネジメント

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抄録

国際統合報告の枠組みでは、財務資本、製造資本、知的資本、人的資本、社会関係資本、自然資本といった6 種類の資本がビジネスの前後でどのように変化したかが示されることで、投資家等利害関係者は、その会社の持続可能なビジネス・マネジメントの状況について判断可能になる。折しも、近年における世界的なトレンドとして、自然資本の経済価値評価に係る仕組み作りが活発化しており、経済主体(企業、国等)が自然資本をどれくらい使い、自然資本にどのような影響を与えているのか貨幣評価することを通じて、自然資本の経済価値とその増減を明らかにしようとしている。こうした状況を踏まえ、本稿では、近年における自然資本会計を巡る国際的動向やビジネスへの適用可能性を整理・検討したうえで、自然資本会計と統合報告との接合可能性を考察する。そこでは、市民(消費者)を生成基盤とするNGO等からの社会的圧力を基礎に、持続的企業価値を指向する機関投資家等の市場規律を通じて、企業(経営者)が社会的正当化要求に沿って規律付けられる開示の論理に立脚しつつ、統合報告の外延をさらに広げる形で、自然資本等の外部性マネジメントに係る定量的・定性的記述の拡充可能性を論じる。

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