カーボンマイクロコイルが運動器痛と自律神経活動に及ぼす影響

書誌事項

タイトル別名
  • カーボンマイクロコイル ガ ウンドウキツウ ト ジリツシンケイ カツドウ ニ オヨボス エイキョウ
  • Effects of carbon microcoils on musculoskeletal pain and heart rate variability.

この論文をさがす

抄録

type:研究報告

本研究の目的は,カーボンマイクロコイル(以下「CMC」)が運動器の痛み(実験1)と心拍変動(実験2)に及ぼす影響を明らかにすることであった.本研究は,CMCを含まない対照素材(以下「BLK」)を用意し,二重盲検法の下,並行試行間比較試験あるいはランダムオーダークロスオーバー法にて実施した.実験1では脛骨過労性骨膜炎様症状を持つ12名に対して,脛骨内側縁の骨格筋付着部に沿って痛みのあるポイントにおける,痛覚閾値の測定と主観的な筋痛評価をCMCまたはBLK付シール貼付前,貼付3,6,9日後に行った.その結果,骨格筋痛の圧痛閾値と主観的評価において,試行-時間要因の有意な相互関係は認められなかった.実験2では健常者9名を椅子に座らせ,CMCまたはBLK付織物を30分間下半身に掛けた.そして10分ごとの心電図信号から心拍変動スペクトル解析を行った.その結果、CMC織物被覆が有意な高周波成分の促進を示した.これらの結果により,本研究の条件で用いたCMCには骨格筋痛を有意に軽減する効果は見られなかったが,心臓副交感神経活動の亢進をもたらす効果が示唆された.

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ