レドックス制御による細胞膜関連チロシンキナーゼの活性化

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  • レドックス セイギョ ニヨル サイボウマク カンレン チロシンキナーゼ ノ カッセイカ
  • Mechanisms of redox-linked regulation of membrane-associated protein tyrosine kinases activation

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抄録

type:解説

プロテインチロシンキナーゼ(Protein Tyrosine Kinase, PTK)は細胞の増殖や分化、サイトカイン類の遺伝子発現等に必要な初期の細胞内シグナリングにおいて鍵となる働きを担う。PTKには受容体型および非受容体型が存在するが、これらの多くが細胞脱脂質ミクロドメインのラフトと呼ばれる微小領域において効率的に活性化される仕組みが解明されつつある。これまでの研究で、細胞膜と相互作用するPTKの活性化に少なくとも二段階の酸化還元制御(レドックス制御)が関わっていることが明らかとなっている。すなわち、ジスルフィドを介したタンパク質のラフトでの凝集、そしてそれに伴う活性酸素の産生と細胞内キナーゼ領域に高度に保存されたモチーフ配列(Met-X-X-Cys-Trp)に含まれるシステインを介した活性化である。本橋ではラフトを介した活性酸素の産生の機序とPTKの活性化機序について、それぞれの相互作用を含めて考察した。

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