水田多年生雑草の防除に関する研究(6) : ウリカワの生態とその防除について

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  • スイデン タネンセイ ザッソウ ノ ボウジョ ニ カンスル ケンキュウ 6 ウリカワ ノ セイタイ ト ソノ ボウジョ ニ ツイテ

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ウリカワの有効な防除法を確立するため,生態の調査と薬剤による防除法について検討し,次の結果を得た。1. ウリカワの塊茎のほとんどは地表から5cmまでの層に分布し,10cm以下の層には形成されない。塊茎形成量はm2当たり800~3,300個で著しく多い。2. 塊茎の形成は出芽後約50日目でみられ,形成開始期は主茎の葉数と密接な関係があるものと推察した。3. ウリカワの出芽は,土壌水分が最大容水量の80%以上ですみやかであり,また発生深度は地表下15cmが限界で,塊茎の土中深度が深いほど出芽歩合は低く,また湛水条件よりも湿潤条件で発生深度が浅い。4. ウリカワの塊茎の休眠はきわめて浅く,稲刈取後強落水をすると,地上部は枯死しその後の発生はみられないが,湛水するとそれまでに形成された塊茎からの発生がみられる。5 .塊茎の土壌中での生存年数は,湛水条件下で短かく,畑状態において長い。6. ウリカワによる雑草害は,m2当たり8個体以上発生した場合に大きく,雑草量が多いほど穂数に対する影響が大きい。7. ウリカワに有効な本田初期処理除草剤を選定し,第12表に示す使用基準を策定した。

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