ハウス栽培における果菜類の施肥法に関する研究(2) : 施肥方法の違いがキュウリ・トマトの生育,収量および土壌におよぼす影響

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  • ハウス サイバイ ニ オケル カサイルイ ノ セヒホウ ニカンスルケンキュウ

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火山灰土ハウスにおける施肥方法の違いおよび灌水量の多少が,果菜類の生育,収量および土壌中の塩基の動向に与える影響について検討した。その大要は次のとおりである。1. 適量施肥の条件で施肥方法を変えてキュウリの栽培を行なうと,その影響は生体重,側枝数,収量で認められ,10mm灌水栽培では作条施肥区が最も良好な生育を示し,20mm灌水栽培では施肥方法の違いの影響は認められなかった。2. トマトでは施肥方法の違いによる影響がみられ,作条施肥区の生体重と収量が高く,全層深耕施肥区は明らかに劣った。3. 無機態窒素および塩基は土壌中で移動性が高く,pF2.0で20mm灌水栽培を行なった跡地では,作土層の塩類は減少し下層に集積する傾向がみられ,無機態窒素,置換性加里,苦土は下層へ移動しやすく,置換性石灰は比較的移動しにくかった。pF2.0で10mm灌水栽培の跡地では,無機態窒素,置換性加里が作土層で増加し,この傾向は全層施肥区,作条施肥区で著しかった。4. 以上のように基肥量が窒素,燐酸,加里とも10a当たり30kgの適量であれば,pF2.0で10mm灌水を行ないトマト,キュウリを栽培する場合作条施肥が最も適していることが認められた。

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