人工飼料育蚕種の即時浸酸試験

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  • ジンコウ シリョウイク サンシュ ノ ソクジ シンサン シケン

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抄録

交雑原種日138号×日139号及び支138号×支139号と,その四元交雑種日138号・日139号×支138号・支139号を供試して飼料組成が異なる3種の人工飼料で全齢飼育し,得られた蚕種を用いて加温即時浸酸法による人工孵化試験を行い次の結果を得た。1.桑葉育卵と同様,人工飼料育卵でも,卵齢20~25時間目に5~10分間の浸酸を行うことによって90%以上の孵化歩合が得られ,実用上特段の支障がないものと思われた。2.人工飼料育卵の孵化歩合は,桑葉育卵より若干低い傾向がみられた。3.供試蚕品種間で最適浸酸時間がやや異なり,これは浸酸感受性に差があることに起因するものと思われた。4.同一品種でも人工飼料育卵は,桑葉育卵より浸酸感受性が低いと考えられる結果が得られた。以上の結果に基づき,人工飼料育卵の最適浸酸条件について考察を加えた。

収録刊行物

  • 蠶絲試驗場彙報

    蠶絲試驗場彙報 (132), 177-185, 1988-02

    つくば : 農林水産省蚕糸試験場

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