乳牛の黄体制御による分娩後の受胎早期化

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タイトル別名
  • Control of Corpus Luteum Function for Shortening the Conception Interval of Dairy Cows
  • Control of Corpus Luteum Function for S

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抄録

乳牛の分娩後人為的に黄体を制御することによって分娩後の受胎を早期化することを検討した。商品化されているポリビニールピロリドン・ヨード液(PVP-I)を分娩後10日目の子宮内に注入し,その後,hCG(ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン),PGF2α,GnRHを用いて分娩後30-40日以内に発情を誘発した。対照区の牛は,分娩後35日以内に発情を示した牛で,人為的処理を行わず人工授精を行った。その結果124頭の内5頭が分娩後発情を示したが受胎しなかった。一方,人為的処理群においてPVP-Iのみでは1/3,PVP-I投与後hCG+PGF2α区で2/2,PVP-I投与後PGF2α区で5/5,PVP-I投与後GnRH区で3/4,PVP-I投与後PGF2α+GnRH区で2/4が卵胞の発達と発情がみられた。その18頭の内13頭が発情と排卵がみられた。人工授精の結果hCG+PGF2αとPGF2α区では各々50と60%妊娠し,総処理牛での平均分娩後33.8日に22%が受胎した。処理中の中で35日までに発情が来なかった14頭の内12頭は分娩後60日までに受胎した。残る2頭は卵巣嚢腫で不受胎であった。分娩後PVP-I子宮注入後のPGF2αの単一またはhCG+PGF2α投与による黄体機能を制御は分娩35日までに排卵および受胎を可能にした。

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