青大豆新品種「あきたみどり」の育成と特性

書誌事項

タイトル別名
  • アオ ダイズ シン ヒンシュ アキタ ミドリ ノ イクセイ ト トクセイ

この論文をさがす

説明

1)本品種は良質な青大豆品種として栽培されていた在来種「青目大豆」の早生化と倒伏抵抗性の改善を目標に、1990年、農林水産省農業生物資源研究所放射線育種場に依頼して「青目大豆」の気乾種子にγ線を照射し、以後秋田県農業試験場において選抜・固定を図ってきたものである。 2)1998年3月に、秋田県の認定品種として採用されるとともに、種苗法に基づく品種登録の申請を行った。 3)成熟期は原品種「青目大豆」の極晩より14日早い晩の早、子実収量は多収、子実の大きさは極大粒で、種皮の色は緑、臍の色は黒である。倒伏抵抗性は原品種「青目大豆」の弱より強い中、子実の形が扁球で機械化適性が高い。 4)ダイズモザイクウイルス及びダイズシストセンチュウに抵抗性が無いので、アブラムシの防除が必要であり、連作は避ける。 5)播種適期は6月中旬~下旬。播種密度は中旬18粒/m2、下旬23粒/m2程度が適する。 6)粗蛋白含有率は中、粗脂肪含有率は低で、豆腐加工適性が優れる。播種時期を遅らせるほど種皮の色及び加熱後の豆乳色で緑の色調が増す。 7)枝豆としての収穫期は晩生で、収量は多収、食味が「錦秋」並みで優れる。 8)栽培適地は県内平坦部で、5月下旬播種は裂皮粒発生の恐れがあるので避ける。成熟期以降の刈遅れは、種皮色の緑色が低下し、腐敗粒が増加することから、速やかな収穫が必要である。 9)草丈が伸びやすいため、水田転換畑の初~2年目での栽培は、窒素施肥を10a当たり2.5kg以内とする。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ