高糖系ウンシュウミカンに対する夏重点施肥が樹体内養分,生育,収量,並びに果実品質に及ぼす影響

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タイトル別名
  • コウトウケイ ウンシュウミカン ニ タイスル ナツ ジュウテン セヒ ガ ジュ タイナイ ヨウブン セイイク シュウリョウ ナラビニ カジツ ヒンシツ ニ オヨボス エイキョウ

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説明

1.高糖系ウンシュウミカン‘大津四号’と ‘青島温州’を供試し,1988年から1997年までの9年間,夏重点施肥(夏肥割合が年間施肥量の60%)が,収量,果実品質に及ぼす影響について検討し,夏重点施肥の有効性及び適正施肥量の検討を行った. 2.8月下旬の土壌中の硝酸態窒素含有量は,夏重点施肥法と慣行施肥法間に差が見られず,また夏重点施肥が果実品質を低下させる傾向は見られなかったため,夏重点施肥の夏肥の遅効きはないと考えられた. 3.‘大津四号’の樹体内無機成分のうち,1樹当たりのN,P2O5,K2O,CaO含量は,慣行施肥樹に比べ生育期施肥樹,夏重点施肥樹で多いため,夏重点施肥法,生育期施肥法は慣行施肥法に比べ施肥効率が高いと考えられた. 4.‘大津四号’は‘青島温州’に比べ肥料要求量が多く,火山灰土壌で夏重点施肥法を行う場合,樹齢12~14年生,10a当たり収量を樹冠占有面積から算出すると2.0~2.5t程度で,‘大津四号’の年間窒素施用量は25~35kg/10a程度,‘青島温州’の年間窒素施用量は25kg/10a程度か,それ以下が適正と考えられた. 5.施肥時期の違いに関わらず,適正施肥量は収量を高めるとともに,隔年結果を軽減させる効果があると考えられた.

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