組織培養を利用したスイセンの育種年限の短縮

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  • ソシキ バイヨウ オ リヨウ シタ スイセン ノ イクシュ ネンゲン ノ タンシュク

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抄録

1.スイセンの品種間交配を行い、‘ガーデンジャイアント’と‘バルカン’の交雑実生を5~6年養成後、花形、花色の優れる個体を選抜した。2.球根内の花茎および普通葉基部切片を外植体に用いた組織培養による選抜個体の大量増殖を行った。3.外植体からの苗条形成は、BA5.0~10.0mg/l+NAA2.0~5.0mg/1添加のMS修正培地で認められ、継代培養を行なえば1親球から300~400個の子球が得られた。4.組織培養による増殖子球は、5~6年間の球根養成後、促成栽培試験を行った結果、開花率と切り花品質において実用性が認められたので育成を完了した。5.育成品種の主要な特性は次のとおりである。 1)育成品種は大杯スイセンのグループに属し、草姿は直立、葉数は3~4枚で草丈(葉長)および花茎長は長く、切花向きの品種である。 2)花の花被の形は卵形、大きさは花径約8cm、花被の長さと幅は‘フォーチュン’と同等か少し大きいが、副冠の形(長さと径)は異なる。 3)花被の色は明黄、副冠の色は底部、周縁部とも鮮橙で‘フォーチュン’に比べ全体的に色が濃いことで区別性が認められる。

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