RT-PCRによる植物有用遺伝子のcDNAクローニングと育種への応用

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  • RT PCR ニ ヨル ショクブツ ユウヨウ イデンシ ノ cDNA クローニング ト イクシュ エ ノ オウヨウ

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抄録

近年、急速な発展を遂げているDNAマーカーを利用した育種手法は、園芸作物のような個別性が求められる品種開発を短期間で実施する上で極めて有効な手法である。DNAマーカーの開発には数多くの有用遺伝子を単離する必要があるため、ダイアンサス、タマネギ及びカラシナ等の園芸植物にRT-PCR法を適用し、アントシアニン色素や辛味成分の生成に関与する遺伝子群の単離を試みた。RT-PCRで利用するプライマーは、公開されている遺伝子データベースを利用した相同性解析等により設計した。その結果、3科3属12種の作物から19の部分cDNA断片を単離することができ、さらに、これをRFLP解析に用いたところ多型が検出され、DNAマーカーの開発に適用できることが明らかになった。以上の結果から、RT-PCR法はゲノム解析の進んでいない園芸作物からの効率的な有用遺伝子の単離及びDNAマーカー開発に極めて有効な手法であることが示された。

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