アスパラガスにおける三倍体の作出

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  • アスパラガス ニ オケル サンバイタイ ノ サクシュツ

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抄録

多収で品質の良いアスパラガス品種を育成するため、三倍体を作出し、その特性を調査した。 三倍体作出の交配親となる四倍体を作出するため、茎端をO.05%コルヒチンを含む培地で46日間培養した後、コルヒチンを除いた培地に移植した。再分化した25個体の染色体数を調査したところ、19個体が四倍体であった。四倍体は二倍体に比べて萌芽や開花が3~4日遅く、花粉の発芽率が低く、茎数が多かった。 四倍体と二倍体品種を交配した結果、完熟種子数は四倍体を花粉親に用いた方が多く、交配花数当たり0.04個であった。また、交配で得られた実生のうち77個体について倍数性を調査したところ、69個体が三倍体であり、高頻度で三倍体が得られた。三倍体個体は稔性が低かった。 得られた三倍体の中で最も多収の個体は、平均収量が対照品種の1.4倍で、2Lの割合が高かったが、1個体のみの結果なので組織培養により供試数を増やして検討する必要がある。

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