裏作レタス導入水田における施肥リン酸の形態と削減

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  • ウラサク レタス ドウニュウ スイデン ニ オケル セヒ リンサン ノ ケイタイ ト サクゲン

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抄録

森町の水稲・レタス輪作水田におけるリン酸の蓄積・流出実態を把握するとともに、適正な土壌中の可給態リン酸濃度及び蓄積したリン酸を利用した各種リン酸質肥料・有機質資材の施用について検討した。1.鶏ふんを含む堆肥を施用しているほ場で、レタス栽培後の土壌中可給態リン酸の増加が著しかった。2.水稲栽培時のリン酸の流入と排出量を試算したところ、リン酸の流入量が約0.5kgha(-1)に比べ、流出量は水稲レタス輪作水田で約6kgha(-1)であり、水稲単作水田よりもはるかに多くのリン酸が流出していた。3.リン酸の溶出が少なく、レタスの生育に影響がない土壌中可給態リン酸含量は乾土100g当たり約75~120mg程度と考えられた。4.土壌中の可給態リン酸含量が乾土100g 当たり約200~300mg程度の現地土壌(細粒灰色低地土)の場合、慣行施用される鶏ふん・牛ふん・おがくず混合堆肥を慣行量(20000kgha(-1))施用するならば、堆肥中のリン酸の利用により3割~6割程度のリン酸施肥削減が可能と考えられた。5.土壌中可給態リン酸の蓄積が少ない資材として有機質資材ではバーク堆肥が、リン酸質肥料では熔成燐肥が有効であると考えられた。

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