酸素供給資材粉衣籾の加温処理による湛水条播栽培水稲の播種早限の前進と生育の安定化

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  • サンソ キョウキュウ シザイフンイ モミ ノ カオン ショリ ニ ヨル タンスイ ジョウハ サイバイ スイトウ ノ ハシュ ソウゲン ノ ゼンシン ト セイイク ノ アンテイカ

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抄録

酸素供給資材粉衣籾の加温処理による出芽促進効果を利用して、湛水条播栽培の播種早限の前進を試みた。1.出芽が開始する最低温度は加温処理の有無により差は無いが、加温処理を行なった場合には、出芽適温となった時点から出芽が開始するまでの期間が短くなり、出芽の揃いが早まることを明らかにした。2.出芽は日平均気温が15℃以上になる時点で始まり、その約1週間前から播種が可能であることを示した。この場合、千葉県中央地域における播種早限とされる4月第6半旬に対して、約10日早い4月15日頃が新たな播種早限として適当であると判断された。3.「ふさおとめ」と「ひとめぼれ」を、新たな播種早限である4月15日頃の早期に播種した場合、慣行の播種時期と比較して生育ステージが10日程度早くなった。この結果、湛水直播栽培は移植栽培と比べて、生育ステージが大きく遅れるという問題点が解消されることを明らかにした。4.早期播種は、慣行播種と比較してm2当たり籾数が過多になりにくく千籾収量が高くなった。また、稈長の過剰な伸長が抑制されて倒伏が軽減される効果があり、早期播種により生育が安定することを明らかにした。

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