受精卵移植技術を活用した肉用牛の後代検定成績

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  • ジュセイラン イショク ギジュツ オ カツヨウ シタ ニクヨウギュウ ノ コウダイ ケンテイ セイセキ

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抄録

種雄牛候補牛の効率的選抜法として、受精卵移植技術を活用した後代検定に取り組んでいる。通常の後代検定(間接検定)は「雌側から産子に与える遺伝的影響は同一である」という過程のもとで行われているが、本研究では、雌牛を供卵牛として固定することで、後代検定成績に対して雌側からの遺伝的影響を排除することが可能となり、また、同時に雌側から複数の産子が得られることから、産肉形質に対する雌側からの分散成分が推定できる。そこで、現在までに後代検定の終了した5セットの種雄牛候補牛の産肉成績について、HARVEYの最小自乗分散分析プログラムLSMLMWを用いて最小自乗分散分析法により、分散成分の推定を行った。その結果、脂肪交雑(BMS)値においては、母牛から産子に与える効果が有意となり、分散成分についても、母牛の分散成分が全体の分散のち34.4%(父牛は5.7%)を占めており、母牛からの影響が大きいことが推定された。このことから、今後種雄牛の後代検定にあたっては、雌側からの影響を考慮した検定方式が重要であると考えられた。

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