水温急上昇で捉えた駿河湾の急潮

書誌事項

タイトル別名
  • スイオン キュウジョウショウ デ トラエタ スルガワン ノ キュウチョウ

この論文をさがす

説明

1993年11月中旬と1994年1月上旬、駿河湾の湾口東部と湾奥西部で、3日間に約4.5℃の水温急上昇が観測された。湾口東部の水温急上昇の原因は黒潮系暖水の流入の影響であった。湾奥西部の水温急上昇は流入した暖水が湾岸沿いに反時計回りに巡った為であった。従って、両地点での水温上昇は急潮と呼ぶ事が出来る。急潮をもたらした黒潮系外洋水の流入原因は同湾沖での黒潮流路の北上と考えられる。両地点における水温上昇の時間差と距離から求めた2度の急潮の」移動速度は1993年11月中旬は39cm sec(-1)で1994年1月上旬は38cm sec(-1)であった。これらは1992年3月上旬に発生した急潮の約半分に過ぎない。また、急潮に伴う水温変化は同湾の水位変動にはほとんど影響を与えない。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ