菌床シイタケの経営に関する調査

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説明

近年,全国的に生シイタケの菌床栽培は広がっているが,大分県では1990年前後から菌床栽培がみられるようになり,1998年実績では生シイタケ生産量の47%を菌床シイタケが占めるまでになっている。菌床栽培は原木栽培に比べると軽労働である,収穫までの期間が短い,計画的な生産が可能である等の利点を持つ反面,初期投資が高額である,安定した収量を得るには高度な栽培技術を必要とするなど生産者の抱える問題点は多く,また,経営分析の事例も少ないのが現状である。そこで,本稿では安定した菌床シイタケ経営を育成するために県内の菌床シイタケ生産者の実態調査から今後の課題について考察した。その結果,県内の菌床シイタケの栽培形態は菌床を製造するか購入するか,また,栽培期間や菌床形状により大きく4つに分類され,各形態によって対処すべき課題が異なることが明らかとなった。また,同じ形態でも生産者によって収量や平均単価,労働投入量といった様々な点で格差が生じている等,不安定な栽培の現状もみられた。そこで本稿では各形態別に栽培の目安となる経営モデルを作成している。

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