農地に強く依存するニホンザル集団のねぐら

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  • ノウチ ニ ツヨク イゾン スル ニホンザル シュウダン ノ ネグ ラ

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抄録

ニホンザル(Macaca fuscata;以下,サルと略す)による農林業被害が全国各地で深刻化し,地域によっては山村の生活そのものを脅かす深刻な社会問題となっている(伊藤ら 1993;三戸・渡邊 1999;佐野 1999)。被害増加の主な原因として,スギ・ヒノキの拡大造林によってサルが行動圏を農地へとシフトさせたことに加え,中山間地の過疎化にともない農地からの追い払いの質と量が低下したことがあげられる(三浦 1999;室山 2000)。三重県では,地域住民が効率的な追い払いを行えるよう,ラジオテレメトリーを利用して,群れの接近をいち早く探知し,かつその情報を共有するシステムの整備と普及を行ってきた。筆者はこのシステムのより効率的な運用を図るため,恒常的に被害を与えている群れの土地利用様式を調査し,追い払いの方法について検討したので報告する。

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