イチゴ炭疽病の病原菌,生態ならびに環境に配慮した防除技術開発
説明
近年、イチゴ炭疽病が全国的に発生し、栽培を左右する最重要病害になっている。そこで、本病について、病原菌の諸性質、発生生態および発病環境を詳細に調べ、その防除対策、特に環境に配慮した防除技術を種々検討した。本研究では、本病菌の生活史、病原性、諸性質を明らかにした。また、ni変異株を生態研究の新手法とした。研究の過程で新炭疽病菌C. acuaumを発見して病原菌を追加した。これは本菌の我国初報告になった。耕種的防除法として雨除け栽培および底面給水法の伝染防止技術を開発普及させた。罹病残渣処理方法として嫌気的発酵に着目し、圃場衛生向上技術とした。有効薬剤の検索・使用方法等を検討し防除法を確立した。また、本病菌潜在感染株の簡易診断技術を開発し、世界的に普及させた。さらに、本病菌の拮抗糸状菌を発見し、出光興産株式会社と共同研究を行い、世界初の生物農薬タラロマイセスフラバス水和剤を実用化させた。
収録刊行物
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- 栃木県農業試験場研究報告
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栃木県農業試験場研究報告 (54), 1-187, 2005-03
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1050845763617049088
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- NII論文ID
- 20001525381
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- ISSN
- 03889270
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- journal article
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- データソース種別
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- IRDB
- CiNii Articles