ニンジンのトンネル春夏どり栽培における黒変陥没症の発生要因

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  • ニンジン ノ トンネル ハルナツドリ サイバイ ニ オケル コクヘン カンボツショウ ノ ハッセイ ヨウイン

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抄録

ニンジンのトンネル春夏どり栽培において発生する直根肩部の障害(黒変陥没症)の原因究明を目的として、数種除草剤及び除草剤を含有する資材の影響について検討した。本障害の症状は、直根肩部の第1本葉及び第2本葉基部に発現し、軽度の場合はスポット状にわずかに盛り上がり、重度になると褐変したり陥没して黒変するものである。1. 黒変陥没症は、ペンディメタリンを含むトリフルラリン・ペンディメタリン粉粒剤及び、ペンディメタリン粉粒剤を土壌処理した場合にのみ発生したことから、ペンディメタリンによる薬害と考えられた。2. 黒変陥没症は、ポリフィルムでマルチを行うと発生が助長される。また、トンネル栽培においてペンディメタリン粉粒剤を使用すると、使用基準以下の10a当たり3kgでも発生した。3. ニンジンのトンネル栽培において除草効果が高く、しかも黒変陥没症が発生しない除草剤処理法は、トリフルラリン粒剤の適量散布、もしくはプロメトリン練り込みフィルムでマルチをした上にブタミホス粒剤を散布する方法であった。ペンディメタリン粉粒剤の使用量は、使用基準の半量が実用的と考えられた。

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