樹齢の異なるモモ樹の水分及び炭水化物含量の季節的変化

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  • ジュレイ ノ コトナル モモジュ ノ スイブン オヨビ タンスイカブツ ガンリョウ ノ キセツテキ ヘンカ

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抄録

モモ栽培において、幼木は成木に比べて凍害を受けやすい。この要因を明らかにするため'昭和白桃'を供試し、凍害の被害を受けやすい3-4年生樹の幼木と被害を受けにくい15年生樹の成木、および両者の中間にあたる5-6年生樹の3つに区分し、それぞれの樹から根・枝・主幹の3部位を採取して、耐凍性と関連の深い水分および炭水化物含量の季節的変化を調査した。水分含量には、いずれの部位においても樹齢による大きな差は認められなかった。デンプン含量はいずれの部位においても9月-10月に最高値に達したが、根と主幹においては幼木が成木に比べて低かった。糖含量は厳寒期の1月に最高値に達したが、3-4年生樹の幼木は成木に比べて年間を通して常に低く推移した。これらのことから、幼木に凍害が発生しやすい要因は、幼木では秋季のデンプン蓄積量が少なく、冬季における主幹部の糖含量が低く耐凍性が劣るためと推察された。

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