木粉を活用したバインダーレス成型体の製造と特性

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  • モクフン オ カツヨウ シタ バインダーレス セイケイタイ ノ セイゾウ ト トクセイ

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抄録

木質残材の有効活用を図るとともに,環境に負荷を与えない材料を製造することを目的として,木粉を使用したプラスチック様バインダーレス成型体の製造方法について,成型温度や木粉粒度の面から,その成型体の曲げ性能や耐水性能を調査した。また,成型温度や成型圧力の低減を目的として,爆砕処理や生分解性樹脂の添加を検討した結果,次の結論を得た。1)加熱温度が高くなるほど,木粉成型体の曲げ強度は強くなるが,加熱時間9分では,200℃辺りにピークがあり,220℃まで高くなると材の劣化が生じ,曲げ強度は低下した。2)サンダー粉のようなものを使用した場合には,曲げ強度はかなり強くなり,100MPaを越えるような木粉成型体の製造が可能であった。3)爆砕処理やポリ乳酸エマルジョンなどを添加することにより,木粉の流動性はかなり向上し,その成型圧力を1/3程度まで低減できた。4)流動性を高めた木粉を使用し,また金型を用いることにより,プラスチック様な木粉曲面成型体の製造が可能となった。

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