カラタチ珠心胚へのコルヒチン処理が四倍体植物誘導に及ぼす影響

書誌事項

タイトル別名
  • カラタチ シュシンハイ エ ノ コルヒチン ショリ ガ ヨンバイタイ ショクブツ ユウドウ ニ オヨボス エイキョウ

この論文をさがす

抄録

カンキツの主要台木であるカラタチの四倍体を効率的に育成するため、未熟種子からの珠心胚獲得法や珠心胚に対するコルヒチン処理条件について検討した。カラタチ幼果内の未熟種子を麦芽抽出物500mg/Lを添加したM培地を用いて25℃で培養すると、肥大した珠心胚が種皮を突き破り出現した。珠心胚の出現数は満開3ヶ月後の7月に採取した未熟種子が最も多く、1種子当たり10.8個であった。発生した胚は大きさ2mm未満のものが多かった。0.1%コルヒチン処理における珠心胚の生存率は、2mm未満の胚に対する2日間処理で最も高く、2mm以上の胚の5日間および10日間処理ではすべて枯死した。コルヒチン処理による四倍体誘導率は、0.03%または0.1%の2日間処理で最も高く約20%であった。コルヒチン処理時の1ppmジベレリン(GA3)加用は珠心胚の生存率向上に効果があったが、四倍体誘導率の向上には寄与しなかった。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ