足摺岬周辺海域および伊豆諸島海域で実施した標識放流調査によるゴマサバの移動・回遊

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  • 足摺岬周辺海域及び伊豆諸島海域で実施した標識放流調査によるゴマサバの移動・回遊
  • アシズリミサキ シュウヘン カイイキ オヨビ イズ ショトウ カイイキ デ ジッシシタ ヒョウシキ ホウリュウ チョウサ ニ ヨル ゴマサバ ノ イドウ カイユウ

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日本周辺の太平洋側海域におけるゴマサバの移動・回遊を明らかにするために、足摺岬周辺及び伊豆諸島海域において、1999年2月から2003年11月にかけて6放流群、9,268尾のゴマサバにスパゲティ型の通常標識を装着放流した。2005年5月までに83尾の標識魚の再捕報告があり、再捕率は総計で0.9%であった。多くの再捕魚は放流海域周辺で再捕されたが、一部は三陸沖などの放流海域から遠く離れた海域で再捕された。これらの遠距離再捕情報から、索餌期には放流海域の東方ないしは北方に移動・回遊することが明らかになった。再捕魚の中には、放流後1年以上経過した後も放流海域近傍で再捕されるものもあった。さらに、遠州灘で放流された個体が3ヶ月後(産卵盛期に相当)と約2年後に足摺岬沖で再捕されたことから、両海域で群れの交流がある可能性が示された。以上の結果から、足摺岬周辺海域から伊豆諸島周辺海域のゴマサバは索餌期に東方(足摺岬放流群)ないしは北方(伊豆諸島周辺海域放流群)へ移動・回遊すること、冬期にはそれぞれ越冬場へ南下あるいは黒潮上流域へ移動する個体が存在すること、さらに産卵期には黒潮の上流域の産卵場へ移動・回遊するものがあることが明らかになった。

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