サイレージ用トウモロコシの根釧地域向け高雌穂重割合品種「ぱぴりか」の育成

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  • サイレージヨウ トウモロコシ ノ コンセン チイキ ムケ コウ シスイジュウ ワリアイ ヒンシュ パピリカ ノ イクセイ

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サイレージ用トウモロコシの新品種「ぱぴりか」は、初期生育とすす紋病抵抗性に優れ、雌穂重割合の高い栽培限界地帯向きの安定・多収品種の育成を目標に、フリント種自殖系統「Ho87」を種子親とし、同じく「To85」を花粉親として育成され、北海道立根釧農試における現地試験で選抜された単交雑一代雑種である。2005年に「トウモロコシ農林交61号」として登録されるとともに、北海道の奨励品種に採用された。熟期は“早生の早”に属し、根釧地域を栽培適地とする。絹糸抽出期は「エマ」より2日早く、収穫時の乾物率は「エマ」より高い。発芽期は「エマ」より1~2日早く、初期生育は「エマ」より優れている。桿長は「エマ」並で、着雌穂高は「エマ」より低い。乾物総重は平均で「エマ」より6%高く、乾雌穂重割合は「エマ」より9%高い。耐倒伏性は「エマ」並である。ただし、適地外での耐倒伏性は劣る。すす紋病抵抗性は“中”で「エマ」および「ダイヘイゲン」より強い。ごま葉枯病抵抗性は「エマ」並の“極弱”で「ダイヘイゲン」よりやや強い。黒穂病抵抗性は「エマ」並である。耐冷性は「ダイヘイゲン」並で「エマ」より強い。密植適性は「エマ」並で、無マルチの通常畦幅栽培での適正栽植密度はアール当たり800~850本程度である。

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