スギ精英樹クローン識別のためのSCARマーカーの開発

書誌事項

タイトル別名
  • スギセイエイジュ クローン シキベツ ノ タメノ SCAR マーカー ノ カイハツ

この論文をさがす

説明

RAPDマーカーによって行われてきたスギのクローン識別をより再現性の高いDNAマーカーであるSCARマーカーに変換することを試みた。27のRAPDマーカーのうち18マーカーについてSCARプライマーの設計に必要な塩基配列を得ることができた。SCARプライマーは、RAPDプライマーを14塩基伸長させる方法とソフトウェアによって最適プライマー部位を探索する方法の二つの方法で行い、両者の相違を比較した。その結果、単純に14塩基伸長させたプライマー対では多型を示す割合が高く、より効率的なマーカー開発が可能であった。多型を示すマーカーのいくつかは、対立遺伝子の関係にあると考えられる複数フラグメントを同時に増幅した。最終的に、増幅が明瞭であったSCARプライマーは9プライマーであり、マーカー数は12であった。これらのマーカーを用いることによってスギのクローン識別を行った結果、SCARマーカーがスギのクローン識別に普遍的に利用可能であることが明らかとなった一方で、これまでのRAPD分析から得られた識別率よりも低い値を示した。今後は、より高い精度でクローン識別を行うためにもSCARマーカーの蓄積が必要である。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ