中国浙江省におけるジャポニカ米生産の拡大と背景 : 杭州市農村調査から

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  • 中国浙江省におけるジャポニカ米生産の拡大と背景
  • チュウゴク セッコウショウ ニ オケル ジャポニカマイ セイサン ノ カクダイ ト ハイケイ

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抄録

浙江省では、90年代末以降、二期作が大幅に減少し、粳米(ジャポニカ米)の生産割合が急速に増している。その傾向は、杭州市においてより顕著であり、稲の作付面積では粳稲が6割を占めている。他方、消費の面では、省全体の米自給率は45%であるが、省外からは粳米である東北米の移入が増えている。杭州市の場合、すでに市内米需要の7割を粳米が占めている。このような粳米の生産・消費の増大には、粳米嗜好と稲作の粗放化や規模縮小が大きく影響している。このような傾向は、農村の経済発展に伴って、基本的に農家の所得向上や農業の兼業化によって生じている。従って、粳米の消費及び生産は、急速に経済発展している長江以南地域においてさらに拡大していくものと予想される。

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