自記テンショメータによる水分張力観測値の測定精度に関する検討 : 計器上端部に形成される空気層が受ける気温・日射の影響を中心に

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  • ジキ テンショメータ ニ ヨル スイブン チョウリョク カンソクチ ノ ソクテイ セイド ニ カンスル ケントウ ケイキ ジョウタン ブ ニ ケイセイ サレル クウキソウ ガ ウケル キオン ニッシャ ノ エイキョウ オ チュウシン ニ

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抄録

自記テンショメータで観測された水分張力の数値に不可思議な現象を認めた。気温が上昇し日射を受ける日中に水分張力の値は低下し、日射しが弱まり気温が低下する夕方から夜間に水分張力の値は上昇する。このような現象を次のように推論した。自記テンショメータの上部空気層の温度変化、これに伴う圧力変化が、ポーラスカップを介した水の出入りに影響を及ぼして、水分張力の数値は変動する。自記テンショメータ上部の管内空気層においては、ボイル・シャルルの式を変形したP×V/=nRが成立し、これは定数になる筈である。この考え方を軸に、1時間毎に24時間調査や、3回にわたる毎日連続観測の期間測定のデータ解析を行った。この結果、水分張力の一日内の変動幅がかなり大きく無視できないことや、その変動に規則性が見られることが明瞭になった。さらにポーラスカップを介した経時的・経日的な水の出入りの中で、テンショメータ管内に空気が侵入してくる様子が確かめられた。

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