春播小麦「ハルユタカ」におけるムギキモグリバエの発生被害実態と防除対策(1) : 上川地方における「ハルユタカ」の低収要因

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  • ハルマキ コムギ ハルユタカ ニ オケル ムギキモグリバエ ノ ハッセイ ヒガイ ジッタイ ト ボウジョ タイサク 1 カミカワ チホウ ニ オケル ハルユタカ ノ テイシュウ ヨウイン

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抄録

1980年代後半、上川地方で生じた春播小麦「ハルユタカ」の低収現象について現地調査を行い、播種時期など栽培法との関連を検討するとともに、ムギキモグリバエの発生・加害の実態調査と、薬剤防除による増収の検討を行って、主因がムギキモグリバエの加害によるものであることを明らかにした。上川管内の収量は、網走、空知管内と比較して明らかに低く、北部にいくほど低収であった。播種量、施肥量、土壌水分の改善による顕著な増収は認められなかった。播種時期が遅くなるほど収量は低くなった。上川管内では春まき小麦、秋まき小麦とも、ムギキモグリバエ成虫の発生量、幼虫の被害は多かった。幼虫の加害により茎心枯、出穂不能、傷穂、白穂の被害が発生するとともに、加害により茎数が異常に増加し、遅れ穂、未出穂茎が増加し有効穂率が低くなった。低収の主要因はムギキモグリバエの加害で、薬剤防除により収量は2〜3倍となった。

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