米ナス雨除け栽培における高温対策および訪花昆虫の利用が収量・品質に及ぼす影響
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説明
米ナスの雨除け栽培において減収、着色不良を引き起こす夏期の高温を回避するため、遮光・遮熱資材を用いた昇温抑制効果と、受粉作業の省力化を目的に訪花昆虫を利用した着果方法について検討した。1.供試した遮光資材では、白色寒冷紗(商品名:タイベック遮光率50%)を用いた場合、気温の上昇速度が最も緩やかであった。また、気温の上がり始める午前10時から下がり始める午後3時までの昇温抑制効果が大きかった。2.換気と白色寒冷紗の遮光によって地上1.5mでは1.3〜3.0℃(高温対策区27.1〜36.8℃)、天窓下1m(地上3.1m)では1.7〜7.4℃(高温対策区28.7〜39.7℃)昇温を抑制することができた。遮光期間中の可販果収量は6%減少したが、上品収量は10%多くなった。3.訪花昆虫(セイヨウミツバチ)を利用した着果方法では、植物成長調整剤(トマトトーン)による着果方法に比べて、収量は開花数が少なかったことから9%減収し、収穫までの日数は平均で3.6日ほど長くなったが、収穫果率はほぼ同等であった。4.訪花昆虫を利用した着果方法の場合、かん水量を慣行より1.3倍程度多い4(5月11日〜7月7日、10月8日〜11月29日)〜6.5L/m2(7月8日〜10月7日)にすることにより収量が多くなった。
収録刊行物
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- 高知県農業技術センター研究報告 = Bulletin of the Kochi Agricultural Research Center
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高知県農業技術センター研究報告 = Bulletin of the Kochi Agricultural Research Center (17), 63-69, 2008-03
高知県農業技術センター
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1050845763631046272
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- NII論文ID
- 220000108855
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- NII書誌ID
- AN10406825
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- ISSN
- 09177701
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- journal article
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- データソース種別
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- IRDB
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