水稲における葉面積指数の簡易な測定法とその多面的利用

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  • スイトウ ニ オケル ヨウメンセキ シスウ ノ カンイナ ソクテイホウ ト ソノ タメンテキ リヨウ

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水稲の収量は単位面積当たり籾数と登熟歩合によって決定される(千粒重は変動幅が小さく、収量に対する影響度は少ない)。単位面積当たり籾数は単位面積当たり穂数と1穂籾数によって決まり、生育段階でみれば前者は幼穂形成始期頃までに、後者は第1苞分化期から影響が現れ始めて減数分裂期頃に最も影響され、出穂前5日頃までに決定される。登熟歩合は第1苞分化期頃から影響が現れ始め、出穂直後と23日後が最も影響されやすく、出穂33〜38日後にはほぼ決定される。筆者はかつて水稲の葉面積指数の簡易な測定法について日本作物学会紀事に発表し、広く知ってもらうために本誌第58巻第7号に同じ内容の記事を掲載させていただいた。ただしそこでの記述は葉面積指数やm2当たり穂数、同籾数、稈長、節間の位置別節間長など「形」に止まっていた。今回さらにそれを幅広く利用する、すなわち物差しによる葉の長さと幅、乾物重、SPAD値の測定によって1茎当たり生葉数、葉緑素含有率、m2当たり乾物重(器官別を含む)の推移が把握でき、m2当たり乾物重と葉面積とから生長解析が行えるので、それらの測定に関することを、生長解析の主要な事項の計算方法を含めここに改めて紹介したい。

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