木製なだれ予防柵の開発(2) : なだれ予防柵への積雪荷重の測定

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木製なだれ予防柵を広範に普及していくためには、耐久性と構造物の強度に関する信頼性を確立することが重要である。そのためにはなだれ予防柵への積雪荷重を正しく知る必要があるが、積雪荷重を直接的に測定した報告は少ない。そこで、鋼製なだれ予防柵に積雪荷重測定器を取付け3冬季間に亘って測定を行った。積雪荷重測定器は、2個のロードセル上に木材(10×10×80cm)を置き、そこに加わる積雪荷重を検出するものである。結果は以下のとおりである。1)なだれ予防柵への積雪荷重は、増雪期には積雪深と極めて相関が高い。したがって、設計積雪荷重を積雪深との関係で設定するのは適当と思われる。しかし、融雪期には荷重の変動が激しく、積雪深との関係は明確ではない。2)なだれ予防柵の中央における積雪荷重は、このなだれ予防柵の設計積雪荷重の半分程度だった。また、予防柵の下部では測定積雪荷重は設計荷重をはるかに上回っていた。積雪荷重の直接測定データを蓄積し、より妥当性の高い設計荷重を検討していく必要があろう。

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